2015/05/02

「乗客に日本人はいませんでした」は国際電話をパンクさせないため…とする説について

航空機事故などがあったとき、ニュースで「乗客に日本人はいませんでした」とアナウンスされるのは国際電話をパンクさせないためだ…とする説があります。管見のかぎり、この説の初出は以下の2011年1月25日のツイートです。Googleで検索したところ、これより古いものは見あたらず*1、この日以降、Twitterやブログなどで一気に流布したようです。

この説を紹介するブログは、「本当の意味はこうだったんだよ」といった語り口を用いることが多いのですが、ブログの筆者がなぜそれを「本当の意味」だと思ったのか、その根拠が書かれないことも共通しています。これはTwitterへのポストも同様です。なにか根拠らしきものを提示することもなく、とつぜん「本当の意味はこうだったんだよ」で始まり、そのまま終わります。

デマによく見られる特徴です。

オレは、こうした説が事実なのかどうか判断するすべを持ちませんが、不自然に感じられる点はいくつでも挙げられます。

なるほど、安否確認の電話が殺到して回線がパンクする…といったことは、いかにもありえそうな話に感じます。しかし、もしこの主張が正しいとするなら、日本人に死傷者が出ているときにも同様のアナウンスをするはずです。死傷者が出ていると分かったときのほうが、そうでないときよりも、確認電話がもっと増えそうですが、だからといって「国際電話がパンクするので安否確認の電話を控えてください」といったアナウンスはされません。少なくとも、オレは見たことがありません。

あるいは、本当に死傷者が出ていても、表向きは「乗客に日本人はいませんでした」または「確認を急いでいます」とアナウンスしつつ、官邸や外務省などから家族に直接連絡をしてもよさそうです。しかし実際は、日本人に死傷者があったときも、その事実をそのまま報道しています。国際電話のパンクを心配しなくてよいのでしょうか?

1995年の阪神淡路大震災のとき、安否確認の電話が殺到したため被災者が救助を呼べなかったという話がありました。また、2011年の東日本大震災でも一般の携帯電話網が繋がりにくかったのに対し、Twitterの送受信には問題がなかったのでTwitterの利用者が急増したといいます。前世紀ならともかく、いまはTwitterやFacebookをはじめとするSNS、SkypeやLINEなどがあり、国際電話の占める重要性は小さくなっています。国際電話って、そこまでパンクしやすいものなのでしょうか。

もし航空機事故があり国際電話が繋がりにくくなるのなら、国際電話を扱う各社がなんらかのアナウンスを出しているはずです。しかし各社のウェブサイトを見ても、そうした形跡は見あたりません。

NTTコミュニケーションズ
2015年のお知らせ トランスアジア航空ジャーマンウィングス等の航空事故に関連する記述はなし。
2014年のお知らせ マレーシア航空機の行方不明事件や、ウクライナ上空での撃墜事件に関する記述なし。
「乗客」の検索結果 検索結果ゼロ。
「日本人」の検索結果 観光情報のみ。
「飛行機」の検索結果 観光情報のみ。
「航空」の検索結果 各国の都市に就航している航空会社の一覧のみ。
「事故」の検索結果 クレジットカードの補償に関する記述と、パソコンのデータバックアップに関する記述のみ。
「災害」の検索結果 災害用伝言ダイヤルに関する記述や、災害に強いサービスの案内など。
「紛争」の検索結果 緊急地震速報サービスの譲渡申請書に記載される免責事項。
KDDI
インフォメーション一覧 サービス改定や機器メンテナンスに関する記述が中心。航空機事故に関する記述なし。
「乗客」の検索結果 検索結果ゼロ。
「日本人」の検索結果 海外旅行の経験談のみ。
「飛行機」の検索結果 海外旅行の経験談のみ。
「航空」の検索結果 海外旅行の経験談のみ。
「事故」の検索結果 海外旅行(に送り出した家族)の経験談のみ。
「災害」の検索結果 検索結果ゼロ。
「紛争」の検索結果 検索結果ゼロ。
ソフトバンクモバイル(旧日本テレコム)
プレスリリース サービス展開や企業情報、災害救援金の募集など。航空機事故に関する記述なし。
お知らせ 販促キャンペーン、テレビCMに関する記述など。航空機事故に関する記述なし。
「乗客」の検索結果 デジタルサイネージに関するプレスリリースのみ。
「日本人」の検索結果 教育サービスの日本文化論、IR情報、海外スポーツで活躍する日本人選手に関する記述など。
「飛行機」の検索結果 検索結果ゼロ。
「航空」の検索結果 航空機内で携帯電話が使えるサービス、空港ラウンジの紹介など。航空機事故に関する記述なし。
「事故」の検索結果 通信設備の事故、利用者の転倒・接触事故、緊急速報メールサービスの免責事項、福島の原発事故など。
「災害」の検索結果 災害用伝言板サービスなどの紹介、ネットワークの災害耐性、災害に強い衛星電話の紹介など。1746件のヒットがあり、全ては確認できないが、上位100件のなかには、国外での事故発生時に国際電話を控えるようにアナウンスするものは見あたらなかった。
「紛争」の検索結果 電気通信事業紛争処理委員会や、個人情報規定やソフトウェアの利用規約の改定、IR情報など。

国際電話を専門的に扱う各事業者からアナウンスが出ていないのに、報道だけが国際電話のパンクを心配してアナウンスを出すということが、ありうるのでしょうか?

オレ自身は、こうした説にはいかにも説得力があり、実際にそうなのだろうな、という印象を感じています。しかしその一方、それを裏づける情報がなに一つ見つからないことに、非常に大きな危険を覚えています。この説の根拠をご存じの方には、ぜひともご紹介いただきたいものだと思っています。

*1:1993年からこうしたアナウンスが行われているとする記事はありますが、この記事が書かれ公表された時期は不明です。更新日付は2012年9月。

2015/01/24

株式会社はてなから情報開示請求を知らせるメールが来ました

関連記事「舞田敏彦さんからDMCA違反の申し立てがありました」を書きました。(2016年9月29日)

当ブログ記事「博士課程修了者の多くが行方不明・死亡したと称するデマについて」に関連して、株式会社はてなから発信者情報開示請求に関するメールが来ました。

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このメールに返信する場合、上部の線より上の行に文面を記載して下さい

また、上の線を削除しないようにして下さい


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2014/09/09 | 09:08PM JST はてなサポート窓口 ( ******@hatena.ne.jp )


こんにちは。はてなスタッフの中川と申します。

いつもはてなをご利用いただきありがとうございます。


このたび、ご利用いただいておりますはてなダイアリーの記事

http://d.hatena.ne.jp/mujin/20131109/p1 につきまして、

権利侵害に該当するとして発信者情報開示請求がありました。


舞田敏彦は「職業的デマ屋」「死んだ方がいい」などとする

誹謗中傷が記載されており、名誉毀損に相当するとのことです。


開示を受ける理由は

・損害賠償請求権行使のため

・差し止め請求権の行使のため


開示を要求する情報は

・発信者の氏名

・発信者のメールアドレス

・発信者のIPアドレス、タイムスタンプ となります。


上記申立てに対し、反論などがおありの場合には、1週間以内にご返信をください。

尚、情報開示につきましては、請求内容といただいたご意見を元に弊社顧問弁護士との

協議の上で開示の可否を決定します。


弊社サービスにおいて掲載情報に対して削除依頼および発信者情報

開示請求を受けた場合の対応方針および判断の基準につきましては、

下記のガイドラインでご参照いただけます。


■はてな情報削除の流れ

http://url.hatena.ne.jp/IF86j

■はてな発信者情報開示の流れ

http://url.hatena.ne.jp/76BgN

■はてな情報削除ガイドライン

http://url.hatena.ne.jp/Ndvq1


どうぞよろしくお願いいたします。



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はてなサポート窓口

******@hatena.ne.jp

==========





[[******-******]]

で、このように回答しました。

はてなサポート中川様


いつもお世話になっております。

******です。


私は、開示請求者が名誉毀損と主張する点につき、同意できない

ので、請求者との話し合いを望みます。


御社が情報開示をすること自体は構いませんが、私が危惧するのは、

開示請求者が、訴訟を口実とする脅迫を意図している可能性です。


請求者に提訴の意思がなく、脅迫の目的だけが達せられるのは、

私には全く利益がなく、一方的であり不公平と思います。


請求者は、すでに訴状を作成しているか、その準備はされている

でしょうから、その草案を御社がご確認の上、提訴の意思ありと

認められた場合のみ、情報開示をしていたただく運びとして

いただければ幸いに思います。


ただ、IPアドレス、タイムスタンプは法廷において名誉毀損の

有無を争うには不要な情報であり、開示の必要はないと思います。

※タイムスタンプは投稿そのものに含まれています。


お忙しいところ、ありがとうございました。

__________________________________

このメールに返信する場合、上部の線より上の行に文面を記載して下さい

また、上の線を削除しないようにして下さい


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2014/09/10 | 11:58AM JST はてなサポート窓口 ( ******@hatena.ne.jp )


こんにちは。はてなスタッフの中川です。

ご返信いただきありがとうございます。

ご意見を確認いたしました。


まず、プロバイダー責任制限法において「発信者情報の開示を受けた請求者は、

発信者情報を用いて発信者の名誉や生活の平穏を不当に害してはならない」と

定められており、懸念されるような脅迫行為は違法となります。

また、開示の際にはその旨の注意を促した上での開示となり、目的外に利用

されないようにしています。


従いまして、懸念されているように、一方的に脅迫の目的だけが達せられる

ということはなく、もし、先方から脅迫が行われた場合は違法行為として

提訴可能なものとなります。

その上で、あらためて開示の可否をご検討いただけますでしょうか。


請求者との話し合いを望まれるとのことですが、もし連絡が可能なメールアドレスが

おありの場合には、そちらを連絡先として開示することも可能です。


尚、IPアドレス、タイムスタンプといった情報はプロバイダーに照会し投稿者を

特定する証拠として一般に必要とされており、任意で******様が連絡先を開示し、

提訴に応じる意思がおありの場合には不要となります。


どうぞよろしくお願いいたします。



==========

はてなサポート窓口

******@hatena.ne.jp

==========

はてなサポート中川様


いつもお世話になっております。

******です。


> まず、プロバイダー責任制限法において「発信者情報の開示を受けた請求者は、

> 発信者情報を用いて発信者の名誉や生活の平穏を不当に害してはならない」と

> 定められており、懸念されるような脅迫行為は違法となります。

> また、開示の際にはその旨の注意を促した上での開示となり、目的外に利用

> されないようにしています。


とのご説明、承りました。ご丁寧にどうもありがとうございます。


ただ、そうした脅迫行為が違法にあたるとしても、当方もわざわざ

告発をするための負担を負うつもりはないですし、また開示請求者が

違法行為をいとわない人物である場合、やはり脅迫行為の歯止めには

なりえないのではないかと考えます。


私が考えるに、発信者情報(個人情報)は開示請求者に開示されるだけ

でも、請求者が裁判を起こすか否かにかかわらず、すでにその時点で

私に関する秘密の暴露は完遂され、脅迫目的は達せられてしまいます。


そうして考えますと、やはり最初のメールでお伝えしたように、

開示請求者の訴状の作成を待って、御社がその写しを確認した上で、

発信者情報を開示する、という流れにすることが、請求者にとっても、

私にとっても、御社にとっても、三者いずれも損をすることなく、

不当な利益を得ることもなく、もっとも公平、かつ安全な、進め方

ではないだろうかと考える次第です。


訴状は、裁判を起こすにあたり、かならず必要になるものですので、

本当に提訴を検討しているなら、すでに作成されているか、その準備が

されているはずです。ですので、その写しを御社に送ってもらうことは、

開示請求者にとっても、まったく負担にならないはずです。


繰りかえしになりますが、御社が発信者情報を開示することそれ自体が、

私にとっては深刻な、秘密の暴露であり、安全の損失だと思います。


けれども開示請求者が、提訴に必要なコストを支払っていることが

確認できれば、請求者が不当な意図を持っている可能性は小さいと

見なすことができます。


御社にとっても、もっとも簡便なやり方ではないかと思います。


なお、開示請求者が希望するなら、下記のメールアドレスに連絡して

もらうよう、お伝え願います。


******@gmail.com


お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

__________________________________

このメールに返信する場合、上部の線より上の行に文面を記載して下さい

また、上の線を削除しないようにして下さい


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2014/09/11 | 07:21PM JST はてなサポート窓口 ( ******@hatena.ne.jp )


こんにちは。はてなスタッフの中川です。

お手数をおかけいたしております。


ご返信の内容を確認いたしましたので、さきほど、申立者に対して

・投稿が名誉毀損であるということには同意しない

・はてなに対し訴状の写しの提出がなされた場合には、開示に同意する

・直接の話し合いが必要な場合には、連絡先としてメールアドレス ******@gmail.com を開示する

との旨をお伝えいたしました。


訴状の写しの提出が行われました場合、あらためてご連絡させていただきます。

どうぞよろしくお願いいたします。



==========

はてなサポート窓口

******@hatena.ne.jp

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オレが説明をはしょったせいか意図が伝わりにくいようでしたが、オレが言いたかったことは要するに、オレがみずからの氏名を開示するかどうかはオレ自身が決めることであり、開示後にどうなるという以前に、申立者がその開示を要求すること自体がその時点で脅迫的であると考えるので(提訴する意図がないのに訴訟をちらつかせ、それが脅迫と見なされて有罪になった判例があったと思います)、はてなにはかかる要求に応じてほしくないが、ただし申立者が本当に提訴を検討していると判断するならば、はてながそれを開示することは認める、ということです。

これ以来、はてなからの連絡は絶えてしまったのだが、その後どうなったんだろう。すでにメールアドレスも伝えてあるのに、申立者からの連絡も来ない。このままだと、提訴を口実にした申立者による脅迫行為だった、ということになってしまいそうなんですが…。そもそも、この申立者って、いったい何者なんだろう?ナゾは深まるばかりです。

2014/10/12

エコーニュースがデマを流している

エコーニュースなるウェブ媒体が、チャットアプリLINE(LINE社は無料通話・メールアプリを謳っているが、実質はチャットアプリだろう)に関するデマを流している。名誉毀損ないしは業務妨害にもなりかねない。そこで、かれらの主張が間違っていることを指摘したところ、かれらは訂正するどころか、さらなる名誉毀損によって批判者の信用を毀損しようとこころみた。その一連の経緯を振りかえってみる。

最初に見かけたのが、このツイート。新聞業界でもよく見られるが、ユーザー数の水増しは広告主に対する詐欺行為といってもいい。とうぜん関心をもって記事を読んでみたところ、言いがかりもいいところであった。(以下引用の強調は筆者による)

LINEが今年4〜9月分のリリースで出していた資料によれば、日本国内ユーザー5000万人のうち59.2%が「毎日利用しているユーザー」のハズだった(約59%である)。

しかしながら、昨日の発表によるとこれまで世界中で5億と公称していたのはダウンロード回数に過ぎず「一ヶ月のうちに利用しているユーザーは1億7000万人に過ぎないとされる(約28%である)。

アクティブユーザーの比率に倍以上開きがあるがこれはどうしてだろう。まず今までLINEが主張してきた日本国内の利用者数は「日本で5000万人」だ。とすると、間違っても「ダウンロード回数」ではなくてユーザー人数のはずである。資料を普通にみれば、5000万人がユーザー(つまり5000万はダウンロード回数のことではない)としか読めない。すると、「日本人は59.2%が毎日利用するほどLINEが好きだが、他の国も合わせると一ヶ月のうちでもたった28%しか利用していない」ということになる。これは、よほど 国内外でLINEへのハマり方がちがっているのか、それとも発表がおかしいのかどちらがである。

そして何より問題なのはLINE社が、「4週間で2000万円から3000万円」のスポンサードスタンププランという広告を、ユーザー数が5億と媒体資料で銘打って販売していたことである。もし、ユーザー数に大きな齟齬があってこの高額な広告を売りつけていたら、それは詐欺だ(上記画像は2014年4〜9月媒体資料)。同社は、これまでのお客様のためにも実際のユーザー数を早くから公表するべきであったし、これからでも遅くないから発表出来る情報をクライアントに伝えて、実ユーザー数と相違した分に案分した広告費用を返還するべきである。

echo-news – LINE社 広告宣伝資料からユーザー数5億人の記述と、2000~3000万の広告プランを黙って削除 実質ユーザーを3分の1と認めると同時

かれらの主張は、「LINE株式会社はこれまで5億人のユーザがいると公称し、広告主向けの媒体資料にもそのように書かれていたが、昨日の発表によるとその5億なる数字はダウンロード回数にすぎない。つまり5億のうちほとんどは利用の実態のない水増しの数字である」というものである。

これが、とんでもないデタラメであった。

ここにいう昨日の発表とは、日経新聞のこの記事のことだが、ここで5億とは「登録ユーザー数」のこととされている。ダウンロード回数ではない。この時点ですでに、かれらの主張の前提が崩れている。

LINE登録ユーザー数、5.6億人突破 実際利用は1.7億人

2014/10/9 14:32

 無料対話アプリのLINE(東京・渋谷)は9日、事業戦略発表会「LINEカンファレンス」を開き、登録ユーザー数が世界で5億6000万人を突破したと発表した。この中には登録したものの、現在は利用していない人も含まれる。実際の利用状況を示す月間アクティブユーザー数(MAU)は1億7000万人と初めて公表した。

 競合アプリのMAUは米フェイスブック傘下の「ワッツアップ」が6億人、中国のネット大手、騰訊控股(テンセント)が手掛ける「微信(ウィーチャット)」が4億3800万人となっている。

LINE登録ユーザー数、5.6億人突破 実際利用は1.7億人  :日本経済新聞

では、LINE社の2014年4-9月期の媒体資料にはどう書かれているか。まず、いきなり2ページ目に「2014年は5億ユーザーへ」「2014年は5億人到達を目標としております」と書かれている。ダウンロード回数などとは書かれていない。登録ユーザ数とする日経記事とは、なんらの矛盾はない。エコーニュースの記者はかの日経記事を読んで、なにを発見したつもりになったのだろうか?

とはいえ、この「5億人」がダウンロード人数(回数ではなく)であって、登録ユーザ数やアクティブユーザ数を表すものでないとすれば、かなり広告主の誤解を招きやすいか、あるいは故意に誤解を誘おうとしていると疑ってみるのも合理的だといえる。この時点では。

では、媒体資料にはどのように書かれているか。国内利用者数を「5000万人+OVER」「日本の人口の39.1%」としている。そして、アクティブ率(毎日利用してるユーザー)を59.2%としている。どこに誤解の余地があるだろうか?LINEへの広告主は、国内ユーザが5000万人いて、そのうちアクティブユーザが約3000万人であることを、まったく誤解の余地もなく把握できるのである。

広告主が関心をもつのはアクティブユーザ数であり、LINE媒体資料ははっきりとアクティブユーザ数が約3000万人であると明言している。そして、この資料にいう国内ユーザ数というのも、日経記事にいう登録ユーザのことであることが分かる。

おそらくエコーニュース記者は、日経記事にいう登録ユーザー数をダウンロード回数と誤読したまま、5億の利用実績がないと早合点したに違いない。そこでオレがそのことを指摘したのだが。

「MAU中のDAUが59%になる」うんぬんは、たぶんオレの勘違い。

LINE媒体資料は「人」と書いているから日経記事との齟齬はない、という指摘をしたつもりなのだが意図が通じていないようだ。おそらく、この時点においても日経記事が「ダウンロード回数」と書いていると思いこんでいる。

そしてこの直後、エコーニュースは驚くべき行動に出たのである。

なんと、オレがNAVERまとめの利用者であることをもって、回答を拒否したのである。言うまでもないことだが、言わなければ分からない人間もいるのでわざわざ言っておくが、オレがNAVERまとめの利用者であるかどうかということと、かのエコーニュース記事が事実に反しているかどうかはまったく関係がない。かれらの誤った記事がひとりでに正しくなることなどありえないのである。

しかし、かれらの真の狙いはまた違ったところにあるのだろう。とどのつまり、あいつはLINE社と利害の一致する関係を有しているのだ、あいつはLINE社を守るためにウソ八百を言っているに違いないから耳を貸す必要はないのだと、かれらの追従者に信じさせ、自身の誤りをごまかしたいのだ。だから、わざわざ目を引くような画像をこしらえてまで追従者に見せつけるのである。

エコーニュースとは、いったい何ものであろうか?かれらのサイトによると、構成メンバーは以下のようである。(編集長の江藤貴紀氏は、「伊藤弘文」という別名を用いることもあるようである。)

編集長 江藤貴紀
1980年生まれ 東京都在住。好きなものはお酒(でも禁酒中)と古めの映画と旅行。それほど好きじゃないのは、そつの無いエリートと体罰教師。熊本県立済々黌高校中退、大検合格、東京大学法学部および東大法科大学院卒業。
石井鉱人
1982年生まれ ㈱カンゼン、Football weekly記者を経て、Japan.Journalを設立。サッカー、音楽、政治経済、エンタメ系のニュース原稿、インタビューを各媒体に配信し、多くのDVDをプロデュースしています。お酒と家族がなにより大好き。が、独身です・・・。
・小野寺由美
・粟野夏美
echo-news – ご挨拶

また、かれらのTwitterアカウントでは、次のように書かれている。

エコーニュースは、ノイズのすくないニュースサイトです。http://echo-news.net   完全独自報道で公開資料の読み込みと、日米の情報公開法を多用します。 最近の記事傾向はWikiLeaks、LINE問題、フランチャイズ、2ch関係、福島事故、世論操作、まとめブログ問題等が多くなっています。

エコーニュース (@echonewsjp) | Twitter

このTwitterアカウントの過去の投稿を見ればすぐに分かることだが、かれらは、なぜだかは知らないが、LINE株式会社に対して異様な敵意を持っているようである。

ところで、オレはこのエコーニュースを「デマ体質」を持った媒体だと考える。デマの発生源となり、あるいはまたデマの媒介者となる、デマゴーグの資質を十全に満たしているからだ。オレの考えるところでは、デマゴーグの資質とは以下のとおりである。

敵が存在する
客観的に見て、それが「敵」と呼びうるかどうかは別として、かれらの主観として憎むべき「敵」が存在する。あるいは憎んですらいないかもしれないが、少なくともそれは、身内では「敵」と見なされ、実際そのようにあつかわれる。
敵の主張を理解しない
かれらは「敵」と見なした相手の主張に耳を貸さないか、あるいはひどく誤解するか、あるいは極端に曲解する。その誤解や曲解はつねに敵対性が強まる方向にであって、和解の方向にはされない。ましてや自身の誤りを訂正する方向には、決して読みとらない。
敵の陰謀を疑う
かれらは「敵」がただならぬ野心を持ち、陰謀をめぐらせていると信じている。「敵」の言動からは、つねに悪意を見いだそうとする。とうぜん偶然の結果などは信じず、かならず背後に「敵」の計算があるはずだと疑ってかかる。
批判者はスパイである
かれらは自身の誤りを指摘する批判者がいれば、それを「敵」のスパイと考える。もちろん、批判者が身内の者であっても、「敵」の回し者である。その結果、身内からは価値観の多様性が排除され、極度に画一化、純粋化する。

これは、オレの考えるカルトの特徴ともほぼ完全に一致する。というよりは、デマゴーグのウソに付きあう人々が集まってカルト集団を形成するのだ、と考えたほうが分かりやすいだろう。

2014/08/30

国連人種差別撤廃委員会による日本政府への勧告

とりあえず、日本語訳は抜きで。

CERD/C/JPN/CO/7-9


ADVANCE UNEDITED VERSION

Distr.: General
29 August 2014

Original: English


Committee on the Elimination of Racial Discrimination

Concluding observations on the combined seventh to ninth periodic reports of Japan*

* Adopted by the Committee at its eighty-fifth session (11-29 August 2014).

  1. The Committee considered the combined seventh to ninth periodic reports of Japan (CERD/C/JPN/7-9 ), at its 2309th and 2310th meetings (CERD/C/SR.2309 and 2310), held on 20 and 21 August 2014. At its 2320th and 2321st meetings, held on 28 August 2014, the Committee adopted the following concluding observations.

A. Introduction

  1. The Committee welcomes the timely submission, in a single document, of the State party's seventh to ninth periodic reports drafted in conformity with the treaty-specific reporting guidelines. The Committee notes the oral presentation and the responses provided by the large delegation during the consideration of the report as well as additional information provided in written form.

B. Positive aspects

  1. The Committee notes with interest some administrative and political measures taken by the State party since its last periodic report, which should contribute to combating racial discrimination, particularly the adoption of Japan's Action Plan to Combat Trafficking in Persons, in December 2009.

  2. The Committee also notes with interest that, since it last considered a periodic report from the State party, Japan has ratified the following international instruments:

    1. The International Convention for the Protection of All Persons from Enforced Disappearance, on 23 July 2009;
    2. The Convention on the Rights of Persons with Disabilities, on 20 January 2014.

C. Concerns and recommendations

  1. The Committee recalls that in its Concluding Observations of 2010 it had requested the State Party “to address all the points raised in the present Concluding Observations”. Other than responses to the three concerns expressed in paragraphs 12, 20 and 21, as found in the State Party's follow-up document in 2011, there was no reference to the 2010 Concluding Observations in its report.

    The Committee strongly recommends that the State party address all the Concluding Observations contained in this document in its next periodic report.

Ethnic composition of the population
  1. The Committee, while taking note of data on the ethnic composition of its population provided by the State in its report as well as in its core document, regrets that such data are not comprehensive, in particular with regard to vulnerable groups, including non-citizens, so that the Committee is unable to properly evaluate the situation of such groups in the State party (art. 1).

    In accordance with paragraphs 10 to 12 of its revised treaty-specific reporting guidelines (CERD/C/2007/1) and taking into account its general recommendation No. 24 (1999) concerning article 1 of the Convention and the general recommendation No. 30 (2004) on discrimination against non-citizens, the Committee recommends that the State party:

    1. Conduct research into the commonly spoken languages, mother tongues and other indicators of diversity and collect information from social surveys on vulnerable groups, and
    2. Collect comprehensive, reliable and up-to-date statistical data on socioeconomic indicators, disaggregated by nationality and ethnic origin, including on immigrants and refugees, in order to define policies taking into account the specific needs of all segments of its society and to allow the Committee to allow a better assessment of the rights enshrined in the Convention are protected in Japan.
Definition of racial discrimination
  1. The Committee is concerned that the definition of racial discrimination in paragraph 1 of article 14 of the Constitution of Japan, which prescribes the principles of equality and non-discrimination does not include the grounds of national or ethnic origin, colour or descent, and therefore does not fully meet the requirements of article 1 of the Convention. Similarly, there is no adequate definition of racial discrimination in domestic legislation (arts 1 and 2).

    The Committee recommends that the State party adopt in its legislation a comprehensive definition of racial discrimination which integrates the grounds of national or ethnic origin, colour and descent, in full compliance with article 1, paragraph 1, of the Convention.

Absence of a specific and comprehensive law prohibiting racial discrimination
  1. While noting that some laws include provisions against racial discrimination, the Committee is concerned that acts and incidents of racial discrimination continue to occur in the State party and that the State party has not yet enacted a specific and comprehensive law on the prohibition of racial discrimination which will enable victims to seek appropriate legal redress for racial discrimination (art. 2).

    The Committee urges the State party to adopt specific and comprehensive legislation prohibiting racial discrimination, both direct and indirect, in compliance with articles 1 and 2 of the Convention, which will enable victims of racial discrimination to seek appropriate legal redress.

National Human Rights Institution
  1. The Committee is concerned that the State party has not yet established a national human rights institution in full compliance with the Paris principles. In this context, the Committee notes that the examination of the Human Rights Commission Bill was scrapped in 2012 following the dissolution of the House of Representatives and that the progress made to establish a national human rights institution has been very slow. (art. 2).

    Bearing in mind its general recommendation No. 17 (1994) on the establishment of national institutions to facilitate implementation of the Convention, the Committee recommends that the State party promptly resume the consideration of the Human Rights Commission Bill and expedite its adoption with a view to establishing an independent national human rights institution, providing it with adequate human and financial resources as well as with a mandate to address complaints of racial discrimination, in full compliance with the Paris principles (General Assembly resolution 48/134).

Compliance of the legislation with article 4
  1. While noting the position of, and the reasons provided by, the State party with regard to the Committee's recommendation to withdraw or reduce the scope of the State's party reservations on sub-paragraphs (a) and (b) of article 4 of the Convention, the Committee regrets the decision of the State party to maintain its reservations. While noting that the dissemination or expression of racist ideas can constitute defamation and other crimes under the Penal Code, the Committee is concerned that the legislation of the State party does not fully comply with all provisions of article 4 of the Convention.

    The Committee encourages the State party to review its position and again consider withdrawing its reservation to sub-paragraphs (a) and (b) of article 4. Recalling its general recommendations No. 15 (1993) and No. 35 (2013) on combatting racist hate speech, the Committee recommends that the State party take appropriate steps to revise its legislation, in particular its Penal Code, in order to give effect to the provisions of article 4.

Hate speech and Hate crimes
  1. The Committee is concerned about reports of the spread of hate speech including incitement to imminent violence in the State party by right-wing movements or groups which organize racist demonstrations and rallies against foreigners and minorities, in particular Koreans. The Committee is also concerned by reports of statements made by public officials and politicians amounting to hate speech and incitement to hatred. The Committee is further concerned by propagation of hate speech and incitement to racist violence and hatred during rallies and in the media, including the Internet. Furthermore, the Committee is concerned that such acts are not always properly investigated and prosecuted by the State party (art. 4).

    Recalling its general recommendations No. 35 (2013) on combating racist hate speech, the Committee recalls that measures to monitor and combat racist speech should not be used as a pretext to curtail expression of protest. However, the Committee reminds the State party of the importance of safeguarding the rights of vulnerable groups in need of protection against racist hate speech and hate crimes. The Committee recommends, therefore that the State party take appropriate measures to:

    1. Firmly address manifestations of hate and racism as well as incitement to racist violence and hatred during rallies;
    2. Take appropriate steps to combat hate speech in media including the Internet;
    3. Investigate and, where appropriate, prosecute private individuals as well as organizations responsible for such acts ;
    4. Pursue appropriate sanctions against public officials and politicians who disseminate hate speech and incitement to hatred; and
    5. Address the root causes of racist hate speech and strengthen measures of teaching, education, culture and information, with a view to combating prejudices which lead to racial discrimination and to promoting understanding, tolerance and friendship among nations and among racial or ethnic groups.
Migrant workers
  1. The Committee is concerned about reports of unequal treatment of migrants in employment and in access to housing. The Committee is also concerned about reports that the rights of foreign technical interns are violated through non-payment of proper wages, subjection to inordinately long working hours, and other forms of exploitation and abuses. (art. 5).

    The Committee recommends that the State party reinforce its legislation in order to firmly combat racial discrimination against migrants in employment and access to housing and improve migrants employment status, bearing in mind the Committee's general recommendation No. 30 (2004) on discrimination against non-citizens. The Committee also recommends that the State party take appropriate steps to reform the technical intern training program in order to protect the working rights of technical interns.

Access by non-citizens to public service jobs
  1. While noting the explanations provided by the delegation of the State party, the Committee is concerned about restrictions and difficulties faced by non-citizens in accessing some public service jobs which do not require the exercise of the State authority. The Committee is particularly concerned about the position and the continued practice of the State party to exclude competent non-citizens to act as mediators in family dispute settlement courts. (art. 5).

    Recalling its general recommendation No. 30 (2004) on discrimination against non-citizens, the Committee recommends that the State party review its position so as to allow competent non-citizens to act as mediators in family dispute settlement courts. The Committee also recommends that the State party remove the legal and administrative restrictions in order to promote more participation by non-citizens in public life including access to public jobs which do not require the exercise of the State authority, paying due attention to non-citizens who have been living in the State party for a long period of time. The Committee further recommends that the State party provide in its next periodic report comprehensive and disaggregated data on the participation of non-citizens in public life.

Access by non-citizens to the National Pension Scheme
  1. While noting that the National Pension Act covers all peoples residing in Japan irrespective of their nationality, the Committee is concerned that upon the removal of the nationality clause from the National Pension Law in 1982, combined with the age and the residence requirements introduced by the amendment of 1986, a number of non- citizens, including Koreans who lost their Japanese nationality in 1952, may have been left out and remain ineligible for pension benefits under the national pension scheme. The Committee is also concerned that despite the removal in 1982 of the nationality clause from the Basic Disability Pension of the National Pension Law, non-citizens who lost eligibility to receive benefits before January 1, 1982 due to the nationality clause and other non-citizens with disabilities who were over the age of 20 as of the same date, remain excluded from receiving the Basic Disability Pension (art. 5).

    Recalling its general recommendation No. 30 (2004) on discrimination against non-citizens, the Committee recommends that the State party take measures to allow non-citizens, in particular Koreans, who may have been left out and remain excluded from the National Pension Act due to the age requirement, to be eligible for the national pension scheme. The Committee also recommends that the State party amend its legislation in order to allow non-citizens who are currently ineligible to apply for the Basic Disability Pension.

Access by non-citizens to public places and facilities
  1. The Committee is concerned about the continued exclusion of non-citizens on the basis of race or nationality from accessing some public places and facilities of general use, such as restaurants, hotels, family public bathhouses and stores, in violation of articles 2 and 5 of the Convention (art. 2, 5).

    The Committee recommends that the State party take appropriate measures to protect non-citizens from discrimination in access to public places, in particular by ensuring effective application of its legislation. The Committee also recommends that the State party investigate and sanction such acts of discrimination and enhance public awareness-raising campaigns on the requirements of the relevant legislation.

Trafficking in persons
  1. While noting information provided by the delegation of the State party on measures taken to prevent and combat trafficking in persons, the Committee is concerned about the persistence of trafficking in minority women in the State party, in particular for purposes of sexual exploitation. The Committee is also concerned about the lack of data which would enable an assessment of the extent of the phenomenon of trafficking in the State party. The Committee is further concerned about the absence of information on specific legislative provisions against trafficking as well as on cases related to investigations, prosecutions and sanctions imposed on those responsible. (art. 5).

    The Committee recommends that the State party:

    1. Adopt specific legislation against trafficking in persons;
    2. Intensify its efforts to combat trafficking in persons, including of migrant women, and take preventive measures to address its root causes in the context of the Japan's Action Plan to Combat Trafficking in Persons ;
    3. Provide assistance, protection, temporary residence status, rehabilitation and shelters as well as psychological and medical services and other assistance to victims;
    4. Promptly and thoroughly investigate, prosecute and punish those responsible;
    5. Provide specialized training to all law enforcement officials, including police officers, border guards and immigration officers in the identification of, assistance to, and protection of victims of trafficking; and
    6. Inform the Committee of the situation on trafficking in the State party, especially of people from minority groups.
Violence against foreign and minority women
  1. The Committee is concerned about information of persistent violence against foreign, minority and indigenous women. The Committee is particularly concerned that under the provisions of the revised Immigration Control and Refugee Recognition Act of 2012, authorities may revoke the residence status of foreign women who have been married to a Japanese national or a foreigner with a permanent residency status in case such foreign women “fail to continue to engage in activities as spouse while residing in Japan for more than six months”, as provided under Section I, Article 22-4 of the Immigration Control Act. These provisions may prevent foreign women who are victims of domestic violence from their husbands from leaving abusive relationships and from seeking assistance. (art. 2, 5).

    In light with its general recommendation No. 25 (2000) on gender-related dimensions of racial discrimination and No. 30 (2004) on discrimination against non-citizens, the Committee recommends that the State party take adequate measures to effectively address the issue of violence against migrant, minority and indigenous women, by prosecuting and sanctioning all forms of violence against them, as well as to ensure that victims have access to immediate means of redress and protection. It should also review its legislation on residence status to ensure that foreign women married to Japanese citizens or to non-citizens with permanent residence status will not be expelled upon divorce or repudiation, and that the application of the law does not have the effect, in practice, of forcing women to remain in abusive relationships.

Comfort women
  1. The Committee notes information provided by the delegation of the State party about efforts made to solve the issue of foreign “comfort women” who were sexually exploited by the Japanese military during the World War II. The Committee also notes information on compensation provided through the Asian Women Fund established by the State party in 1995 and Government expressions of apology, including the apology of the Japanese Prime Minister in 2001. Bearing in mind that human rights violations against surviving “comfort women” persist as long as their rights to justice and reparation are not fully realized, the Committee is concerned at reports that most of “comfort women” have never received recognition, apologies or any kind of compensation. (art. 2, 5).

    The Committee urges that the State party take immediate action to:

    1. Conclude investigations on violations of the rights of comfort women by the Japanese military, and bring to justice those responsible for human rights violations;
    2. Pursue a comprehensive, impartial and lasting resolution of the issue of comfort women including expressions of sincere apology and the provision of adequate reparation to all surviving comfort women or to their families; and
    3. Condemn any attempts at defamation or denial of such events.
Korean schools
  1. The Committee is concerned about the legislative provisions and government's actions that hinder the right to education of children of Korean origin, including: a) the exclusion of Korean schools from the High School Tuition Support Fund ; b) the suspension or continued decrease of funding allocated by local governments to Korean schools. (art. 2, 5).

    Recalling its general recommendation No. 30 (2004) on discrimination against non-citizens, the Committee reiterates its recommendation included in paragraph 22 of its previous concluding observations that the State party ensure that there is no discrimination in the provision of educational opportunities and that no child residing in its territory faces obstacles to school enrolment. The Committee encourages the State party to revise its position and to allow Korean schools to benefit, as appropriate, from the High School Tuition Support Fund, as well as to invite local governments to resume or maintain the provision of subsidies to Korean schools. The Committee recommends that the State party consider acceding to the UNESCO Convention against Discrimination in Education of 1960.

Situation of Ainu people
  1. While noting efforts by the State party to promote and protect the rights of the Ainu people, the Committee is concerned at shortcomings in measures developed by the State party, including; a) the low/insufficient number of Ainu representatives in the Council of the Ainu Promotion Policy and in other consultative bodies ; b) persistent gaps between Ainu people, including those living outside Hokkaido, and the rest of the population in many areas of life, in particular in education, employment and living conditions; and c) insufficient measures taken to protect the rights of Ainu people to land and natural resources and the slow progress made towards the realization of their right to their own culture and language. (art. 5).

    In light of its general recommendation No. 23 (1997) on the rights of Indigenous peoples and taking into account the United Nations Declaration on the Rights of Indigenous Peoples, the Committee recommends that the State party:

    1. Consider increasing the number of Ainu representatives in the Council of the Ainu Promotion Policy and in other consultative bodies;
    2. Enhance and speed up the implementation of measures taken to reduce the gaps that still exist between the Ainu people and the rest of the population with regard to employment, education and living conditions;
    3. Adopt appropriate measures to protect the rights of Ainu people to land and natural resources, and foster the implementation of measures aimed at the realization of their rights to their culture and language;
    4. Regularly conduct comprehensive surveys on the situation of Ainu people in order to adjust its programmes and policies; and
    5. As already recommended in paragraph 20 of the Committee's previous concluding observations, consider ratifying the International Labour Organization Convention No. 169 (1989) concerning Indigenous and Tribal Peoples in Independent Countries.
Situation of Ryukyu/Okinawa
  1. The Committee regrets the position of the State party not to recognise the Ryukyu/Okinawa as indigenous peoples, despite recognition by UNESCO of their unique ethnicity, history, culture and traditions. While noting measures taken and implemented by the State party concerning Ryukyu based on the Act on Special Measures for the Promotion and Development of Okinawa and Okinawa Promotion Plan, the Committee is concerned that sufficient measures have not been taken to consult Ryukyu representatives regarding the protection of their rights. The Committee is also concerned by information that not enough has been done to promote and protect Ryukyu languages, which are at risk of disappearance, and that education textbooks do not adequately reflect the history and culture of Ryukyu people. (art. 5).

    The Committee recommends that the State party review its position and consider recognising the Ryukyu as indigenous peoples and take concrete steps to protect their rights. The Committee also recommends that the State party enhance its consultations with Ryukyu representatives on matters related to the promotion and protection of their rights. The Committee further recommends that the State party speed up the implementation of measures adopted to protect the Ryukyu language from risk of disappearance, facilitate education of Ryukyu people in their own language and include their history and culture in textbooks used in school curricula.

Situation of Burakumin
  1. The Committee regrets the position of the State party which excludes the Burakumin from the application of the Convention on the grounds of descent. It is concerned that the State party has not yet adopted a uniform definition of Burakumin, as raised by the Committee in its previous concluding observations. The Committee is concerned about the lack of information and indicators to assess the impact of concrete measures implemented by the State party upon the termination of the Dowa Special Measures in 2002, including measures to counter discrimination against the Burakumin. The Committee is also concerned about the persistent socio-economic gaps between the Burakumin and the rest of the population. The Committee is further concerned at reported abuses of the illegal access to the family registration system, which may be used for discriminatory purposes against Burakumin (art. 5).

    Bearing in mind its general recommendation No. 29 (2002) on descent, the Committee recalls that discrimination on the ground of descent is fully covered by the Convention. The Committee recommends that the State revise its position and adopt a clear definition of Burakumin in consultation with Buraku people. The Committee also recommends that the State party provide information and indicators on concrete measures taken upon the termination of the Dowa Special Measures in 2002, in particular on living conditions of Burakumin. The Committee further recommends that the State party effectively apply its legislation to protect Burakumin against illegal access to their family data which may expose them to discriminatory acts, investigate all incidents relating to illegal abuses of the family registration and punish those responsible.

Refugees and asylum seekers
  1. The Committee is concerned about reports of racial discrimination faced by some refugees and asylum seekers, in particular non-Asians and Africans, at work, school and in interactions with public institutions and local communities. The Committee is also concerned about the detention of asylum seekers for long periods of time and inadequate conditions in detention facilities. While noting that the Japanese Nationality Act has a provision for the prevention and the reduction of statelessness, the Committee is concerned that the State party has not yet developed a statelessness determination procedure. It is also concerned that some stateless persons without residence permits have faced indefinite pre-deportation detention and some have been at risk of human rights abuses. (art. 5).

    In light of its general recommendation No. 22 (1996) on refugees and displaced persons and bearing in mind its general recommendation No. 34 (2011) on the discrimination against people of African descent, the Committee recommends that the State party take measures to:

    1. Promote non-discrimination and understanding among its local authorities and communities with regard to refugees and asylum seekers;
    2. Guarantee that detention of asylum seekers is used only as a measure of last resort and for a shortest period of time as possible. The State party should give priority to alternative measures to detention, as provided in its legislation; and
    3. Develop a statelessness determination procedure to adequately ensure the identification and the protection of stateless persons.

    The State party should also consider acceding to the 1954 Convention relating to the Status of Stateless Persons and to the 1961 Convention on the Reduction of Statelessness.

Minority languages and textbooks
  1. While noting information provided by the State party, the Committee regrets that the State party has not taken adequate measures to promote education in and of minority languages for children belonging to minorities or indigenous peoples. The Committee is concerned about the lack of information on steps taken to revise the existing textbooks in order to adequately reflect the history, culture, and contributions of Japanese groups protected by the Convention. (art. 5).

    The Committee recommends that the State party facilitate education in and of minority languages for children belonging to minorities and indigenous peoples, including the Ainu and Ryukyu peoples. The Committee recommends that the State party revise those textbooks that do not reflect the history, culture, and contributions of Japanese groups protected by the Convention.

Ethno-religious profiling of members of Muslim communities
  1. The Committee is concerned about reports of surveillance activities of Muslims of foreign origin, by law enforcement officials of the State party which may amount to ethnic profiling. The Committee considers systematic collection of security information about individuals, solely on the basis of their belonging to an ethnic or ethno-religious group, a serious form of discrimination (art. 2, 5).

    The Committee urges the State party to ensure that its law enforcement officials do not rely on ethnic or ethno-religious profiling of Muslims.

Promotion of tolerance and mutual understanding
  1. While noting efforts by the State party to combat racial prejudices and stereotypes including human rights education and awareness-raising activities based on the concept of mutual understanding, such as the Basic Plan for the Promotion of Human Rights Education and Encouragement of 2002, the Committee is concerned about reports on the increase of xenophobic and discriminatory attitudes against non-citizens and indigenous peoples, including through mass media. (art. 2, 7).

    The Committee recommends that the State party:

    1. Redouble its efforts of public education and awareness-raising campaigns;
    2. Continue to integrate human rights education in school curricula;
    3. Promote racial harmony and tolerance in mass media and train media and journalists on human rights; and
    4. Enhance its activities related to the promotion of mutual understanding and tolerance among different ethnic groups living in its territory.

D. Other recommendations

Ratification of other instruments
  1. Bearing in mind the indivisible nature of all human rights, the Committee encourages the State party to consider ratifying those international human rights instruments to which it is not already a party, especially those that relate directly to racial discrimination, such as the International Convention on the Protection of the Rights of All Migrant Workers and Members of Their Families and the International Labour Organization Domestic Workers Convention, 2011 (No. 189).

Follow-up to the Durban Declaration and Programme of Action
  1. The Committee requests that the State party include in its next periodic report specific information on action plans and other measures adopted to implement the Durban Declaration and Programme of Action of 2001, as well as the outcome document of the Durban Review Conference, held in Geneva in April 2009 at the national level.

Dialogue with civil society
  1. The Committee recommends that the State party consult and expand its dialogue with civil society organizations working in the area of human rights protection, in particular those combating racial discrimination, when preparing its next periodic report.

Amendment to article 8 of the Convention
  1. The Committee recommends that the State party ratify the amendment to article 8, paragraph 6, of the Convention, adopted on 15 January 1992 at the fourteenth Meeting of States Parties to the Convention and endorsed by the General Assembly in its resolution 47/111 of 16 December 1992.

Declaration under article 14
  1. The Committee encourages the State party to make the optional declaration provided for under article 14 of the Convention recognizing the competence of the Committee to receive and consider individual complaints.

Follow-up to concluding observations
  1. In accordance with article 9, paragraph 1, of the Convention and rule 65 of its amended rules of procedure, the Committee requests the State party to provide information, within one year of the adoption of these concluding observations, on its follow-up to the recommendations contained in paragraphs 17, 18 and 22 above.

Recommendations of particular importance
  1. The Committee also wishes to draw the attention of the State party to the particular importance of the recommendations contained in paragraphs 11, 19, 21 and 23 above, and requests the State party to provide detailed information in its next periodic report on the specific measures taken to implement them.

Dissemination
  1. The Committee recommends that the State party's periodic reports be made readily available to the general public as soon as they are submitted and that the Committee's concluding observations with respect to these reports be similarly publicized in the official and other commonly used languages, as appropriate.

Preparation of the next report
  1. The Committee recommends that the State party submit its tenth to eleventh periodic reports in a single document by 14 January 2017, taking into account the treaty-specific reporting guidelines adopted by the Committee at its seventy-first session (CERD/C/2007/1) and addressing all the points raised in these concluding observations. The Committee also urges the State party to observe the page limit of 40 pages for treaty-specific reports and 60.80 pages for the common core document (see the harmonized reporting guidelines in HRI/GEN/2/Rev.6, chapter I, paragraph 19).

ヘイトスピーチ:起訴含め刑事捜査を日本に勧告 国連委 - 毎日新聞

2014/08/24

韓国版『王様の耳はロバの耳』

驢馬の耳

むかし新羅の國に景文王といふ王さまがいらつしやいました。大そう耳が長くて、兎の耳どころではない、まるで驢馬の耳のやうでした。

王さまはそれを人に見られるのが耻(はづ)かしいので、一人の職人に云ひつけて、頭巾をおこしらへさせになりました。そして晝も夜も、起きてゐるときも、寝てゐるときも、始終その頭巾を被っていらつしやいました。だから王さまの耳が驢馬の耳のやうであるといふことは、誰も知りませんでした。

いいえ、たつた一人知つてゐるものがゐました。それは頭巾をこしらへた職人です。しかし王さまは、
『もしわしの耳が長いといふことを、他人に話したら、お前の命はないぞ。』
と、職人におつしやいましたから、職人は死ぬまで誰にも話しませんでした。

職人はあるとき重い病氣にかかりました。今度はとてもよくならないと思ふと、お腹の中にむづむづしてゐたことを吐き出して死にたいと思ひました。そこで職人は道林寺といふお寺の竹藪に入つて、あたりに人がゐないのを見届けたあとで、せい一杯大きな聲で、
『王さまの耳は驢馬の耳。』
と怒鳴つて死にました。

するとそれからといふものは、風がふいて竹が動くたびに、
『王さまの耳は驢馬の耳。』
という聲がしました。王さまは大そう驚いて、すぐに竹藪を伐(き)つておしまひになつて、そのあとに山茱萸(さんしゆゆ)といふ木をお植ゑさせになりました。すると今度は山茱萸が風の吹くたびに、
『王さまの耳は驢馬の耳。』
といふ聲を出しました。王さまはもうあきれてしまつて、その儘にしておおきになりました。

近代デジタルライブラリー - 世界童話大系. 第16巻(日本篇)