Wikipediaの片山さつきさん、片山龍太郎さんの項は、アカウント登録されていないIPアドレスのみの複数ユーザによって恣意的に編集されている。
恣意的な編集そのものは珍しいものではないが、片山夫妻の記事にのみ関心を持っているらしく他の記事には手をつけていない点、片山夫妻にとって好都合なことは事細かなことまで書きいれるが、不都合と思われるものは大胆にカットしてしまう点に特徴がある。また、かなり当人に近しい人間によって観察されたであろう事実が書きこまれている点も興味ぶかい。
目についた例を挙げると以下の通りである。価値判断を含むなど、とくに不適切と思われる記述を引用した。*1なお、生活保護にかんする最近の話題については調査対象外とした。
wikipedia:片山さつき
高校時代は成績優秀で、全国模試で日本一になったことがある。
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%89%87%E5%B1%B1%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%8D&diff=prev&oldid=3617600
IPアドレスはDIONのもの。
=== 潜水艦の査定 ===
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%89%87%E5%B1%B1%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%8D&diff=prev&oldid=35330795
日本においてほぼ初めて、日本が持つべき兵器の具体的内容が、一般国民のお茶の間の議論になった。
右翼系メディアに、「片山主計官は、潜水艦はいらないと言った」との中傷が流された
防衛課長は、寺岡氏。その後片山の政務秘書をつとめており、防衛上の考え方が海事と片山でまったく食い違っていたら、彼の就任は考えにくいであろう。
このIPアドレス(EMOBILE)からの編集では、上記引用を含む「潜水艦の査定」ブロックの大幅改変があったほか、「私設秘書による暴行事件」ブロックがごっそり削除されている。
別IPによる編集。「潜水艦の査定」ブロックの再度の追加、「私設秘書による暴行事件」ブロック削除に加えて、「給油量誤謬隠蔽問題 」が削除されている。同じくEMOBILEから。
財政経済政策のエキスパートとして多くの討論番組や公演に出演、自民党の政策の広告塔として活躍。
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%89%87%E5%B1%B1%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%8D&diff=prev&oldid=8640610
上記の追加に加えて、舛添要一さんとの離婚、否定的評価につながる複数のエピソードが一斉に削除されている。削除された記述は以下の通り。
[[1986年]]、大蔵省在職中に(当時東京大学助教授、現[[参議院議員]])[[舛添要一]]とお見合いで結婚するも、1989年に離婚する。
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%89%87%E5%B1%B1%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%8D&diff=prev&oldid=8640610
2005年[[10月19日]]に行われた党首討論の感想を求められた際、[[民主党 (1996-)|民主党]]の[[前原誠司]]代表(当時)を「こいつ」と呼び、多くの国民から批判された(批判内容・公党の党首をコイツ呼ばわりするのは不適切であり、議員としての品位に欠ける)。
2006年2月には名刺に記載された英語のParliamentary Secretary([[政務官]])の肩書きを、勝手にVice-Minister([[副大臣]])に書き換えて国際会議の場で混乱を起こした事件が問題化したが、最終的にVice-Minister([[副大臣]])の肩書きが容認される。
片山の政治資金パーティーへの参加を呼びかけるメールを、[[経済産業省]]職員に対し送信したため、大臣政務官の地位利用を批判されている。
片山の政治資金パーティーに、経済産業省から告発されている[[ヤマハ発動機]]を招待し、会費を受け取っていたため、[[マスコミ]]や作家の[[安部譲二]]等から厳しく批判されている。批判後、片山は、ヤマハ発動機の招待者中、欠席した者にのみ参加費を返金したが、参加者からの会費は返金しなかった。
2006年9月に行われた自民党総裁選で、当選が確実視されていた[[安倍晋三]]の側に、役職目当てで近づいたと周囲に見られたことから、「猟官運動」「安倍シスターズ」と揶揄された。
以上はKDDI株式会社から。
wikipedia:片山龍太郎
カネボウ、マツヤデンキなど難解な案件の再生に成功。
http://ja.wikipedia.org/wiki/特別:投稿記録/210.250.17.203
高い評価を受けた。
経営危機に陥ったマルマングループを社長として再建、同社は上場した。
ガバナンス、事業再生、M&A等に関し国内外で数多くの講演、執筆を行っている。
07年6月には外部有識者によるNOVA経営改革委員会委員に選ばれる一方、9月にはグッドウィルグループ社外取締役に選任予定。
趣味はゴルフ、テニス、オペラ・映画鑑賞、シルクスクリーン収集等。
業績のたんなる紹介に留まらず、過剰に美化する傾向が見られ、また第三者には知りがたい(知る価値にも乏しい)極めて個人的な記述も多い。KDDI株式会社から。
カネボウ、マツヤデンキ等担当した難解な案件を総て成功裡に再生、同機構(従って納税者)に最大の利益をもたらした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/特別:投稿記録/122.219.133.41
同社は11年2月期、4期ぶりに営業・経常黒字化する一方無借金となった。
SBR経営監視委員会委員に任命され、同社の健全化に貢献した。
こちらも同じく、本人の資質や業績への過剰な美化が見られる。UCOMから。
特にイタリアオペラに関して造詣が深い。
http://ja.wikipedia.org/wiki/特別:投稿記録/61.117.165.41
最も多額の利益を上げる等、
国庫に貢献、
これまで主導、関与したM&A案件は100件近くに上る。
又、在任中は日本初の電波時計、チタンヘッドゴルフクラブ等数多くの革新的商品を上市した。
妻は、前衆議院議員で平成22年参議院選挙における自由民主党比例代表トップ当選の片山さつき参議院議員。
2007年から2年間社外取締役を務めた旧グッドウィルグループでは、黒字化、不採算事業の売却、不祥事の再発防止に成功した。
極めつけなのが上記IPアドレスから編集されたもので、加筆部分も問題だが、片山さつきさんの項において極端に大きな削除を行っているのが非常に問題である。削除されたのは、すべて片山さつきさんにとって不都合と思われる事実の記述である。以下に削除された箇所を示す。
== 不祥事 ==
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%89%87%E5%B1%B1%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%8D&diff=prev&oldid=32621496
; 委員会採決無断欠席問題
:2006年12月、衆議院[[経済産業委員会]]の[[官製談合防止法]]改正案採決を無断欠席したとして、[[自由民主党国会対策委員会]]から、(1) 所属常任委員会を変更 (2) 国会開会中の海外渡航を1年間禁止 (3) 翌年3月末まで国会対策委員会への出席を停止するとの処分を受けた。この処分により、衆議院経済産業委員会から[[決算行政監視委員会]]に所属が変更された。その後、経済産業委員会に復帰している。
=== 村上ファンドとの関係 ===
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%89%87%E5%B1%B1%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%8D&diff=prev&oldid=32621525
[[村上ファンド]]に出資した政治家や財界人の実名と投資額・投資時期が書かれた「投資家リスト」が流出し、その中に名前が載っていると報じられた『ザ・ファクタ』 2006年8月号。
== 秘書に関する不祥事 ==
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E7%89%87%E5%B1%B1%E3%81%95%E3%81%A4%E3%81%8D&diff=prev&oldid=32621542
=== 私設秘書による暴行事件 ===
2007年5月3日、[[静岡県]][[浜松市]]にて、当時、片山の私設秘書だった田中酉一が、浜松市[[地方議会議員|議会議員]]に暴行し、顔や口に怪我を負わせる事件が発生した。田中は当該議員に対し、[[統一地方選挙]]での選挙協力の礼の[[電話]]がなかったと咎め、片山と当該議員を会わせるわけにはいかないと主張し、酒に酔った状態で暴行したとされる。片山は、暴行事件については言及せず「私が電話をしたときに初めてお礼を言ったので、本来お礼の電話を市議側から掛けてくるべき」とだけコメントした。2007年[[5月12日]]、田中は[[浜松中央警察署]]から[[静岡地方検察庁]]浜松支部に書類送検された「http://www.asahi.com/national/update/0612/TKY200706120098.html asahi.com:片山さつき衆院議員の元秘書を傷害容疑で書類送検 - 社会」[[朝日新聞社]]、2007年6月12日。
=== 給油量誤謬隠蔽問題 ===
[[第168回国会]]での「[[テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案]]」(補給支援特別措置法案)審議において、[[自衛隊インド洋派遣]]時の[[海上自衛隊]][[補給艦]]から[[アメリカ海軍]]補給艦への給油量の公表値に誤りがあり[[海上幕僚監部]]が隠蔽していたことが発覚し、その問題に片山の秘書が関わっていたとことが明らかになった。
片山の秘書である寺岡正善は、2003年に[[海上幕僚監部]]防衛部防衛課の課長を務めていたため、寺岡が給油量の誤りに気づきながら報告を怠り隠蔽したのではないかと疑惑が浮上した。野党が寺岡の証人喚問を要求する中、2007年10月22日付で寺岡は片山の秘書を辞任した。その後、衆議院「国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会」(いわゆる「テロ対策特別委員会」)から参考人招致を求められたが、寺岡は「私人として生活しており、参考人として公の場に出て行くことは家族等の生活に影響を及ぼす」「元防衛課長、参考人出席を拒否」『http://www.asahi.com/politics/update/1102/TKY200711020397.html asahi.com:元防衛課長、参考人出席を拒否 - 政治』[[朝日新聞社]]、2007年11月2日。と主張し出席を拒否した。しかし、与党からの説得もあり、寺岡は[[2007年]][[11月7日]]に参考人招致に応じ、上層部への報告を怠ったことについて「自分の判断で報告しなかった」「元課長『給油量誤り、幹部に相談』――守屋氏認識の可能性」『http://www.asahi.com/politics/update/1107/TKY200711070132.html asahi.com:元課長「給油量誤り、幹部に相談」 守屋氏認識の可能性 - 政治』[[朝日新聞社]]、2007年11月7日。と明言した。また、[[統合幕僚長|統合幕僚会議議長]][[石川亨]]が給油量を発表した後、[[報道機関|マスコミ]]から給油量について指摘され、寺岡は給油量の誤りにまだ気づいていなかったものの、いったん防衛庁長官官房長や防衛局局長に相談したと説明している。寺岡の秘書辞任に際し、片山は「国会の関係は、国対なので、『ノーコメントにしてください』と言われているので、申し訳ない。個人的に知人だったんで、わたしは2005年の時、(防衛担当)主計官ですから。(給油問題の時は)知らなかったんですけど」と説明する「自民・片山 さつき議員の公設第一秘書・寺岡正善氏が突如辞任(フジTV)」『http://fnn.fujitv.co.jp/headlines/CONN00120539.html FNN-NEWS.COM』[[フジニュースネットワーク]]、2007年10月23日。。
以上、サイバーホームから。
Wikipediaは公共に開かれたものであり、私物ではないのだから、このように極めて恣意的な編集は大変な問題だと思うが、どうだろうか。
*1:当該ページの編集履歴から非ログインユーザ(表示はIPアドレス)のものを拾った。
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